年末のコラムには沢山のメイルをありがとうございました。
丹波屋の頑固社長も注文が増えた(?)と怒ったような顔で喜んでおります。
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| 牛バラ味噌煮込み |
さて、前回の鍋料理の延長かいな、と思わせるような今回の「煮込み料理」ですがいささか趣が異なります。
明らかに違うのは調理終了後からお口に入るまでの摂食行為です。
鍋の場合、お奉行様が延々と調理活動を行っていく中でよほどの「ご判行の裏街道」をゆかぬ限り まぁまぁ食することはできますし、摂食者個々の責任において取捨選択も可能です。何よりもタレやポン酢などで口内調味的に胡麻かすこともむしろ楽しみのひとつ、言わば「卓上連帯開放型」でしょう。
しかし、「煮込み」に関しては調理済提供ですから「厨房内自己完結型」、すなわち「作った人の責任でっせ」という大きな差異がそこには存在するわけです。
─── 哲学的やなア ───
さぁて お立ち会い、これからが本領です。
1.まず食材を選ばねばなりません。
(1)肉材であれば完全蛋白質か不完全蛋白質か。当然のことながら不完全蛋白質、いわゆる硬い肉のほうがダシの旨味に間違いがない。上等なお肉は柔らかいけれども煮込むと味が失せてしまうんですよね。
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| 牛赤身ポトフー(カルビ骨入り) |
(2)お野菜の火のとおりを考えるとだいたい根菜的な物になりますが、うまみ味そのものに関わるたまねぎは切ってから一時間くらいして調理するのが栄養学的にはよい(血がサラサ
(3)香りづけのハーブ類などもお忘れなきよう。これはフレンチ風にミルポア(セロリ・ロリエ・タイム・にんじん・たまねぎなど)や各国料理に見合う物で結構です。ちょっとひねって西洋風の物に醤油の隠し味などがあれば柚子や三つ葉を散らしてミスマッチを楽しんだってかまいません。ラになる)と言われているようです。ユーロ風の煮込みに欠かせないトマトは缶詰のホールトマトが安くて意外と使いやすく、しっかり味ですよね。スーパーで売っているイタリア製なんかは缶詰が古そうに見えますが大丈夫です(もちろん賞味期限確認要)。
2.さて包丁仕事ですよ。
(1)根菜などはホンマのところ良く切れるナイフで切断面の艶が欲しいところです。簡単な砥ぎ器で結構ですからちょっと手入れを願います。
(2)野菜の煮崩れをあまり好きでない方は面取りも要るが、あんまりキレイだとホテル・レストランで食べるのと同じことになりますから味気ない、苦労がにじんでいるなというのが胸を打つのです。
(3)いずれにしても煮込みあがった後、適度に柔らかくないと味わいの評価が半減します。特に肉材は繊維の流れと直角に刃を入れて噛み切りやすいようカットしてくださいね。
3.煮込み鍋とサービングをイメージしましょう。
(1)これは火加減が大きくかかわることなので一概には言えませんが、できればまんべんなく熱をゆきわたらせるために、熱伝導・保温性の高い、肉厚な金属または耐熱陶器製という事になります。
(2)食する方々とそのシチュエーション。 団欒家族か、ラヴナイトか、食べ盛りの愛しくも、うるさい子供たちか、はたまた孤食か…(一人のときでもパーティ《仲間》を思って食べてくださいネ。)
まあシェアリングするか銘々盛りにするかが二大選択肢ですが、いろんな器を出しておいて勝手に取ってもらうのなんかは楽しいですね。
(3)特に熱い料理です。レンジまわりから卓子まわりへの運搬作業は、比較的おっちょこちょいでない安全な人にやらせましょう。
4.調味料そして、いよいよ煮込み作業
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| OX(オックス)テイルシチュー |
(1)炒めてから煮るか、蒸してから煮るか…。素材の味を封じ込めるためには肉材の場合強火で表面を炒め締め《焼》するのが一般的です。しかし、匂いの強い物や、召し上がる方が高齢の場合などには軽く蒸してからと言う手があります。但、蒸しすぎると当然旨みが落ちるので要注意。
(2)落ち着いてください。「恵みと愛」の本質を見極めて失礼のないように。
(3)調味は料理スタイルのよって最初からダシを用意する物もあります。ほとんどは調理作業で味を加減して行きます。その場合のコツは「見切千両」です。味に減張(めりはり)がないからといって、ダラダラと味付けしていると何がなんだかワッカラナーイ状態にはまります。まだかなと思う直前で加味をストップして時間をかけて火加減し、後で整えるのがコツでしょう。
5.頂き方(どうしてもシチュエーションにこだわりたい)
(1)やっぱり面子は…4人でしょう…?あれマージャンになってる。いえいえ多いほうが楽しいのです。
(2)しかしダンナの帰りが遅いとか、子供が帰ってこないとか、彼女にフラレタ夜とかは一人でやるしかありません。しかしここでも注意です。温かい料理を目の前にして冷え切ってしまうまでチビチビ杯を重ねるのは心身に毒です。むしろそんなときは煮込みをあきらめて、そのスープでバゲットでもかじってキュッと一杯呑って床につく。次の日、温めなおしてもう一度、というほうが、味も気分も落ち着いて良いかもしれません。
と ここまで書いて、ありゃりゃ 丹波屋のホームページには旨そうな煮込みのオリジナルレシピがあるではないかいな。これはコラムにかかっているバヤイではない。早速吾が愛する妻のためにどれかトライしよう。
ぇ、今日は子供と一緒に外泊する?てか…勝手にせい!!
* 番外:残った煮込み料理をどうするか
A.そのままなくなるまで食べつづける。
B.お隣さんに「こくまろ」です、とおすそ分けする。
C.適当なところで捨てる。
D.ペットかノラにあげる。(犬にはネギ類がタブーだという説多し、注意)
E.薄めたり、食材を変えたりして麺やサフランライス又は、白ご飯などにかけて食す。
心理テストではありませんのでご自由におやりください。
と のたまう Kohtan・的場でした。



